米ケーブルテレビ放送局HBOの傘下、HBOアジアが2018年、台湾の公共放送、公共テレビ(公視、PTS)と初めて共同製作したドラマ「通霊少女」は、大きな反響を呼び高視聴率を記録した。2018年12月中旬に「通霊少女」第2シーズンの撮影が終了後、HBOアジアは台湾でSFドラマの新作「獵夢特工(DREAM RAIDER)」の撮影を開始したことを発表した。さらに公共テレビは22日、映画配給及びオンライン映画・ドラマ配信サービスのCATCHPLAYとHBOアジアと共同で制作するドラマ「我們與悪的距離
(英題:The World Between Us)」の連合発表会を開いた。
「我們與悪的距離」は、林君陽(Lin Chun Yang)監督が演出を、台湾の権威あるデレビアワード「ゴールデン・ベル・アワード(金鐘奨=賞)」受賞者の呂蒔媛(Lu Shih-yuan)が脚本を担当し、アリッサ・チア(賈静雯)、ジェームズ・ウェン(温昇豪)や2015年のゴールデン・ベル・アワードで最優秀主演男優賞に輝いたウー・カンレン(呉慷仁)らがメインキャストを務める。
公共テレビの陳郁秀董事長(会長)は「我們與悪的距離」について、「公共テレビにとって初めての国際的なプラットフォームであるCATCHPLAYとHBOアジアとの共同制作作品。これは台湾の映画とドラマの制作レベルやマーケティング能力が国際的に認められただけでなく、台湾の映画・テレビ産業が更に大きく前進したことの表れだ」との意気込みを述べた。
HBOアジアの施鵬騌(Jonathan Spink)執行長は、「HBOアジアが初めて台湾ドラマ制作に携り、台湾とアジア地域で大人気を博した『通霊少女』に続き、再びアジアの視聴者向けに台湾の優れた作品とドラマ制作に参加できて大変うれしい」との喜びを語った。
国際市場へのマーケティングを考慮して、公共テレビ、CATCHPLAY、HBOが検討した結果、「我們與悪的距離」の英題を「The World Between Us」とすることに決定した。英題の「Us」は、中国語の「我們(私たち)」から直訳したもの。
「我們與悪的距離」は、無差別殺人事件が発生した後の、加害者、被害者及びその家族、事件に関わる裁判官や弁護人さらに事件と関わりのあるすべての人物による物語。登場人物の大部分は善人だが、何か問題が発生した時に当事者にもたらす試練をいかに乗り越え、共感と理解を持って相手を思うことができるかを描く。
「我們與悪的距離」は、3月24日から毎週台湾時間日曜日の夜9時、公共テレビのほか、CATCHPLAYのオンラインプラットフォームとHBO HDでも同時に放送される。1回につき2話を放映する。CATCHPLAYのオンラインプラットフォームやHBO Asia傘下の放送局は、テレビ、ストリーミングプラットフォームやビデオオンデマンド配信によってアジア全土を網羅する。そのほか、CATCHPLAYとHBOアジアが共同でアジア及び米国以外の地域にも放送する予定だ。